世界は変えられる。小さな行動の積み重ねで。ーー日本とアフリカの子ども2000人をダンスでつなげて芽生えた想い

 

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こんにちは。ダンサーの中込孝規(@nakagome63)です。

 

昨年10月から12月までアフリカ各地の学校をまわり、Skype中継を使って

日本とアフリカ2000人の子どもたちをダンスでつなぐ活動をしてきました。 

↓動画はコチラ↓

今日はそのまとめを書こうと思います。 

 

「国や言語や文化のちがいを超えて、世界中の子どもたちが出会い、学び、友だちになれる社会を作りたい」 

そんな想いで、始めたこのプロジェクト。

 

結論から言うと、

「世界は変えられるんだ」と肌感覚で実感しました。

そしてそれは「小さな行動の積み重ねでできるんだ」と思いました。

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決して楽なアフリカ滞在ではありませんでした。

体調不良にも悩まされたし、現地の人の協力を得られずうまくいかないときもありました。

それでも試行錯誤しながら活動を続け、結果的にたくさんの人の協力のおかげで、

多くの子どもたち同士の交流・つながりがうまれ、笑顔・感動であふれたプロジェクトになりました。

 

大きな変化がうまれ始め、世界中の子どもたちをつなぐ意義を感じました。

書き出すと長くなってしまうので、詳細は以下へ。

 

 

日本とアフリカの子ども2000人をダンスでつなげるプロジェクトとは? 

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日本とアフリカの子どもたちを「インターネット中継×ダンス」でつなぐ活動です。

以前「世界一周!1万人の子どもにダンスを教える旅」をしていたときに感じた「国や言語、文化を超えて世界中の人とつながる素晴らしさ」を子どもたちにも感じてほしい!そう思って始めました。

今回クラウドファンディングをしてプロジェクトを行ったので、キッカケ・概要などはぜひ下記リンクをご覧ください。

たくさんの人や企業に支援・協賛いただき、実施しました。

 

ちなみに、1か月に3回くらいのペースでワークショップをできたらいいなと思っていたんですが、

いろんな機会に恵まれ、3か月で40回以上のワークショップを実施!

ハードスケジュールすぎて、倒れました^^;

2016年10月〜12月までアフリカのガーナ・ウガンダ・ルワンダに滞在し、2000人以上の子どもたちにワークショップを実施して、

2017年1月に日本に帰ってきました。

 

活動報告

ガーナ:様々な場でパフォーマンスやSkypeダンス交流。ただし、活動に意味があるのか、と悩んだときも……。

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ガーナでは、在ガーナ日本大使館、JICAのかたたちにとても協力していただき、

さまざま場でパフォーマンスをしたり、小学生同士をつないだSkypeダンス交流を実施したりました。

 

Alliance Française d’Accra(←読めない)というフランス文化センターの大きなステージで、

1時間の公演をさせていただいたりもしました。

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Skypeダンス交流は、日本側はベネッセ、ECCジュニア、キッズダンススクール等、さまざまなところと連携して行いました。

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毎回ステキな場になりました。

 

ただ、ガーナ側の先生の協力をうまく得られないこともありました。

 

「きみは今回ワークショップをして、今後はどうしてくれるの?」

そう先生に聞かれて、うまく答えられない自分がいました。

 

自分の活動に意味があるのだろうか、ただの自己満足でむしろ迷惑をかけてるだけなんじゃないだろうか

そんな風に思ったりもしました。

 

この時点ではモヤモヤしたままで、

ただ、一回一回をさらにていねいに、ていねいにやろうと決意しました。

 

 

ちなみにネズミが走り回ってる中でビクビクしながら寝たり、水がなかったり、毎日の移動やワークショップが激しかったりで、

ガーナ滞在の終盤には、40度以上熱が出て大変なことになりました。

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現地でお世話になっていた日本人のご家族に本当に助けられました。

 

うーん、体力大事。

 

ウガンダ:2週間で13ワークショップの超強行スケジュール!一つひとつが大きな感動の場になった。

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ウガンダでは、ガーナでの反省をふまえ、一つひとつのワークショップをさらにていねいに行いました。

日本とウガンダの先生との想いの共有や意思疎通をしっかりと

やることも、一つひとつの学校の特長に合わせてアレンジしました。

 

中継後に振り返りの時間をとって、日本の子たちに向けて絵を描いて送ったり、

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日本の子たちからダンスを教えてもらったり、

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お互いの国の言葉を教え合って会話をしたり、

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歌や伝統舞踊のプレゼントをしたり、

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毎回本当に感動的な場になりました。

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日本側でもアフリカ側でも、先生たちがたくさん協力してくれました。

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おかげで日本とウガンダの学校同士で、今後もつながり続けるところもたくさんでてきて、

本当にうれしかったです。

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一回一回が本当に感動的な場になり、「活動に意味があるんだろうか……」という悩みはいつの間にかふっ飛んでいました。

 

 

ただ、「発信」の難しさを感じたのがウガンダにいたときでした。

 

いろんな出来事をSNSやブログで発信している中で、大量の虫が出たこととか、水が出ないこととか、

そういうことを書くと、「やっぱりそれがアフリカなんですね!」といった反応が返ってきてしまう。

そうじゃない側面だってたくさんあるんだけど。どうしてもそういうところばっかり注目されてしまう。

 

アフリカって一つにくくれるものではないし、いろんな地域があるし、いろんな人がいるし、物事はとても多面的なのに……。

 

ぼくは「アフリカ=貧しい、危険、かわいそう」という考え方がキライです。

 

日本にだって、アフリカにだって、いろんな地域があるし、いろんな人がいるし、いろんな側面があります。

 

どうやって発信したらいいんだ……とモヤモヤしたウガンダ滞在だったんですが、

それでも発信することにしました。


自分が感じること、見たこと、思うことを、なるべく丁寧に、誠実に。

 

これからもそうするつもりです。

 

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ちなみに、毎日の激しい移動に、ワークショップに、連日の深夜や早朝の打ち合わせに、

体力はとっくに限界を超えていました。

 

自分では自覚ないんですけど、顔がヤバいって言われました。

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重い腹痛がずっと治らず、ルワンダで病院に行きました。

でもニンジン食えって言われて帰されました笑。

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体力って本当大事。

 

ルワンダ:日本とアフリカで1か月かけて一つのダンス作品を完成!長期であるが故の葛藤もたくさん。

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さて、続けます。もうちょっとです。

 

たくさんの学校をまわったウガンダとはうってかわって、ルワンダでは一つの学校に1か月間ずっと滞在しました。

日本の岐阜のキッズダンススクールと連携し、みんなで一つのダンス作品を作り上げました。

 

毎週末Skype中継を行い、平日はお互いにYouTubeで映像を送り合ったり、ダンスの練習をしたり。

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たくさんの子どもたちにワークショップをしたいけど、

同時に、時間をかけて今後も子どもたち同士の関係が続いていくようなワークショップがしたかったんです。

 

ちなみにこのルワンダの小学校は、ぼくが1年半前に世界一周をしていたときに訪れた小学校で、

1年前にぼくが日本(岐阜のキッズダンススクール)からSkype中継をした学校でもあります(時系列わかりにくくて、すみません)。

 

理事長や校長先生もとても共感してくれていて、

1か月間毎日ワークショップをさせてもらえることになりました。

 

日本とルワンダで自己紹介動画をお互いに送り合ったり、

 

町の紹介動画を作って送ったり、

 

みんなのメッセージを書いた一つの大きな絵を作ったりしました(この絵は岐阜で残り半分を作って完成になります)。

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毎日が試行錯誤の連続でした。

朝から昼過ぎまでワークショップをして、その後夜中まで次の日の準備をして……。

 

日本とルワンダの子どもたちで一つのダンス作品を作ったのですが、

子どもたち同士で振り付けを考えて、教え合うパートも入れました。

 

最初は恥ずかしがっていた子どもたちも、2週間が経つころにはお互いに自然に名前を呼び合い、

ダンスを教え合ったり、変顔をし合ったり、ぼくが入らずとも勝手に遊んでコミュニケーションをとっていました。

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1日だけのワークショップとちがい、1か月間のワークショップではボクと子どもたちでぶつかることもたくさんありました。

「なんでそういうことするんだろう。どうしてわかってくれないんだろう」

たくさんイライラしたし、悲しくなったりもしました。

でも、お互いを尊重しながら、ていねいにていねいにコミュニケーションをとっていきました。


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1か月の最後のダンス発表では、本当に感動的な場になりました。

ダンス作品は、今編集中なので、追ってアップしますね。 

↓こちらは途中のワークショップの様子。

 

 

1か月の中継ワークショップ最後の日は、12月24日。クリスマスイブでした。

実はこの日は、ルワンダでのみんなのリーダー的存在であり、お兄さん的存在のバシリの誕生日。

バシリはかなりクールな男の子。普段自分の感情を表に思いっきり出すことはありません。

ただ、日本の子たちとの最後のダンスが終わった後、

バシリが誕生日であることを知った日本の子どもたちから、サプライズでハッピーバースデーの歌が……。

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あんなにいつもクールだったバシリが、ワナワナと身を震わせていました。今にも泣きそうでした。

今までに見たことのない表情で喜んでいました。

きっと、1か月間一緒に交流して、ダンス作品を作るというひとつの目標に向かって進んできた日本の友だちが祝ってくれたからこそ、こんなに喜んでくれたんだと思います。

 

「ああ、この活動をしてきてよかった……」

ぼく自身心からそう思えた瞬間で、目頭が熱くなりました。

 

 

まとめ「世界は変えられる。小さな行動の積み重ねで」

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ちなみにボクは最後のワークショップが終わった次の日から、顔面と頭が今までの人生で感じたことないくらい痛くなり、緊急帰国しました。

疲労が溜まりすぎて免疫力が落ち、虫歯が進行して歯茎が腐ってしまったのが原因でした。(しかも帰りにロストバゲージしました)

(日本で治療して、体調はもう回復しました)

 

かなり大変なアフリカ滞在だったんですが、行って活動をすることができて本当によかったです。

 

多くの子どもたちと一緒に感動を味わうことができました。

子どもたちの表情がパッと変わり、子どもたちの世界が広がる瞬間に何度も立ち会いました。

 

 

自分の中での一番の大きな変化は、「世界は変えられるんだ」と感覚的に自分ごととして思えたことでした。

誰もがこの世界をよりよくする力をもっている。

そして、まずは自分で口に出し、行動を起こすこと。


1人の行動が、100人の行動になり、

世の中はゆっくりと、でも確実に変わっていく。


そんな風に思いました。

これから

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ぼくがやりたいことは昔から変わらず、

■子どもたちの世界・可能性を楽しく広げること

■やりたいことがある人の背中を押すこと です。

 

ぼく自身が3年前に会社を退職し、やりたいことに一歩踏み出したことで

世界が大きく広がり、人生がさらに楽しくなったからです。

 

「国や言語や文化のちがいを超えて、世界中の子どもたちが出会い、学び、友だちになれる社会を作りたい」 

 

今最初のほんの小さな一歩を踏み出したばかりかもしれません。

でも、ここからさらに一歩一歩歩みを進めていきます。

 

日本中・世界中を飛び回ってワークショップを続けます

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今まで同様日本中・世界中で、子どもたちをつなぐワークショップを実施していきます。

2月下旬は岐阜のキッズダンススクールで、3月は奈良と池袋の小学校で実施予定です。

ワークショップ開催希望の学校・団体のかたは、ご連絡ください。

 

平塚で「世界とつながるダンス教室」をオープンします

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最も大きなチャレンジがコチラ。

神奈川の平塚で、「世界とつながるダンス教室・ダンススクール」を開校することにしました。早速、来週引っ越します。

日本中、世界中を飛び回りながらワークショップをすることは続けていくのですが、 自分の拠点をもち、同じ子どもたちを見続けることも同時にしていくことにしました。中継もするし、ダンススクール同士をつなぐ合宿もします。海外から友だちを呼んで、ダンスを教えてもらったりもします。

そうすることで、子どもたちの世界がもっともっと広がり、つながっていくだろうなと思っています。

くわしくは、また別途ブログに書きます。

どこかに「住む」ということ自体が3年ぶりなのでそれだけでドキドキなんですが笑、一つひとつていねいに、目の前の一人ひとりとの関わりを大切にやっていけたらと思います。

 

さいごに

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今回のアフリカでのプロジェクトは、多くのかたの協力のおかげで実現しました。

本当にありがとうございました。

いただいた恩を、これからもっともっと世の中に返していけたらと思います。

 

一つひとつていねいに、目の前の一人ひとりとの関わりを大切にしながら、大きな流れを作っていこうと思います。

 

今後とも、よろしくお願いします。

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ごめ(中込孝規)
「世界とつながるダンス教室」代表。 世界一周をしながら、1万人以上の子どもたちにダンスを教えた。現在は、講演やダンスワークショップ、日本と海外の子どもたちを中継でつないだダンス交流会など、様々な活動をしている。

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